ここでは、「ものづくり」をとりあげます。主役は「生産者」です。一般的に、商品の価格が上がると、生産者が「売りたいとおもう量」(供給量)は増えます。この関係をあらわしたのが、「供給曲線」で、一般的には「右上がり」の形であらわされます。
この供給曲線が「右上がり」になる理由を解明していくのが、この「生産者理論」の学習目的です。
もくじ
中学の公民でまなぶ
経済劇場「3.生産者と利潤 」(別サイト)。
(あらすじ)
「資本」と「労働」で「生産」をする
ものづくり(生産)には、インプット(投入)とアウトプット(産出)を考える必要があります。インプットは、「労働」や「資本」などの生産要素、アウトプットは「生産量」です。両者の関係をあらわしたのが「生産関数」です。
- (1)「生産関数」では、「限界生産力」という考え方を理解します。これはマクロ経済学でも使う重要な考え方です。
生産者の目的は「利潤」をなるべく大きくすることです。そのためには、インプットにかかる「費用」をなるべく小さくする必要があります。 - (2)「費用最小化の条件」の説明の方法は、消費者理論の「無差別曲線と予算制約線」と同一です。
費用を考えて利潤最大化
生産者は、ある「価格」のもとで「利潤」を最大化するために、「費用」を考慮に入れて「生産量」を決定します。
この「費用」は、何種類かに分けることができます。
- 「総費用」(TC)
- 「可変費用」(VC)
- 「固定費用」(FC)
- 「限界費用」(MC)
- 「平均費用」(AC)
- 「平均可変費用」(AVC)
- (3)「総費用」では、「総費用」(TC)と「可変費用」(VC)と「固定費用」(FC)の関係をみていきます。
利潤最大化の条件
生産者の「利潤最大化の条件」は、「完全競争」市場では、次の形になります。
「 価格 = 限界費用 」(P=MC)
- (4)「限界費用と利潤最大化」では、この利潤最大化の条件「価格=限界費用」(P=MC)についてまなびます。
- この条件の導出方法も確認します(→こちら)。
損益分岐点と操業停止点
次に、グラフを用いて「利潤」を表現します。このとき、「平均費用」(AC)と「平均可変費用」(AVC)の理解が必要になってきます。
- (5)「平均費用と平均可変費用」では、生産量1単位あたりの費用を求めます。ここでまなぶ2つの費用は、利潤が出るかどうかや生産を続けるかどうかの基準になります。
- (6)「損益分岐点と操業停止点」では、利潤が出るかどうか(損益分岐点)と生産を続けるべきかどうか(操業停止点)の条件をまなびます。
供給曲線を描く
これで供給曲線を描くことができます。
- (7)「供給曲線」では、(6)「損益分岐点と操業停止点」とむすびつけて、供給曲線を説明します。