「独占企業の利潤最大化条件」

ミクロ経済学の頻出テーマ、独占企業です。論述対策として、これ以上削ることができないエッセンスを抽出してみました。


【問】「独占企業の利潤最大化条件について説明せよ。」

【解答例】

(定義)独占企業は完全競争とは異なり、価格を自ら決定することができるプライス・メーカーであり、市場全体の需要曲線に直面する。

(利潤最大化条件)独占企業は利潤最大化をはかるために、限界収入(MR)と限界費用(MC)が一致するように生産量を決定する。

(価格)そして、この生産量がすべて消費される需要曲線上の点で価格が決定する。

(限界収入と限界費用)なお、限界収入とは生産量を1単位変化させたときに追加的に生じる総収入の変化分のことであり、限界費用とは生産量を1単位変化させたときに追加的に生じる総費用の変化分のことである。

(利潤最大化条件の説明)
ここで独占企業の利潤最大化条件について説明する。
限界収入が限界費用を上回る状態で企業が生産する場合、企業は生産量を増加させることによって利潤の増加をはかることができる。なぜならば、生産量を追加的に1単位増加させて得られる総収入の増加分は、生産量を追加的に1単位増加させるのに必要な総費用の増加分を上回るからである。

これとは逆に、限界収入が限界費用を下回る状態で企業が生産する場合、企業は生産量を減少させることによって利潤の増加をはかることができる。なぜならば、生産量を追加的に1単位減少させたときの総収入の減少分は、生産量を追加的に1単位減少させたときの総費用の減少分を絶対値で下回るからである。

以上により、MR=MCが成立するときに、利潤が最大になることがわかる。(560字程度)


東京都庁などを受けられる方は、そのまま暗記してしまってください。また、外務省専門職などでもこのテーマは良く出ます。とくに、費用逓減産業(自然独占)と独占的競争では、最低限の部分点を失わないためにも、必ず説明できるようにしておいてください。

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動画にしてみました。繰り返してマスターしてみてください。

【論述対策】
独占企業の利潤最大化条件


→「IS-LM分析について説明しなさい。