(講義のねらい)
- 経済学に対する興味や関心を高めます。
- ミクロ経済学とマクロ経済学の全体像をみていきます。
- 経済学の理解に必要な数学の知識を確認します。
(授業の構成)教室での授業の場合(90~110分)
- あいさつ、講義の内容について(10分)
- 学習方法について(10分)…大学のカリキュラムの一環か、試験対策かで異なります。
- 経済学でまなぶこと(30分)…ミクロ経済学とマクロ経済学の概要
- 数学の準備(40~60分)…例題を解説する場合は、他の説明部分を短くします。
このページでは、「3.経済学でまなぶこと」と「4.数学の準備」の内容を紹介します。
無料動画(合計 33分)
- かんたんミクロ経済学(0)【全体像】[07:02]
- かんたんマクロ経済学(0)【全体像】[09:52]
- 【経済学】数学の基礎(1)関数 [08:56]
- 【経済学】数学の基礎(2)指数の計算 [07:51]
(無料動画)
YouTubeで公開している動画を軸に説明を組み立てていきます。
0-1.経済学でまなぶこと → ミクロ経済学の全体像 / マクロ経済学の全体像
0-2.数学の準備 → 微分と関数 / 指数の計算方法
イントロダクションの目的は、経済学に対する興味を高めること(苦手意識をなるべく少なくすること)です。
はじめに、経済学でまなぶことについて、ミクロとマクロにわけて説明します。
0-1.経済学でまなぶこと
- 「ミクロ経済学の全体像」(7:02)
- 「マクロ経済学の全体像」(9:52)
ミクロでは個人の行動、マクロでは国単位での経済のしくみを分析します。
ミクロ経済学では、「価格」の決まり方についてまなびます。
「ミクロ経済学の全体像」
中学でまなんだ「需要と供給のグラフ」がポイントです。自由な競争によって、需要と供給が等しくなる(均衡する)「均衡価格」(自由価格・市場価格)がきまります。
かんたんミクロ経済学(0)【全体像】[07:02]
(構成)
0:00 はじめに
0:10 「ミクロ」とは
0:34 無限の欲望と有限の資源
2:04 ミクロの全体像
2:24 消費者理論
3:25 生産者理論
4:02 市場の役割
4:58 資源の効率的な配分
5:16 不完全競争市場
5:43 市場の失敗
6:07 ゲーム理論と貿易理論
6:27 まとめ
自由な競争による「均衡価格」がなぜ重要かというと、この状態で資源が望ましい形で配分されるからです。それは、「効率的な資源配分」です。
ここでぜひとも知っていただきたいのは、「パレート効率性」という考え方です。「経済学では市場メカニズムを通じて、資源の効率的な配分が達成される」というメッセージの中心にくる考え方です。
一方で、効率的でない資源配分がおこなわれる場合、どのような理由があるのかもみていきます。これが、不完全競争や市場の失敗です。
(学習上のアドバイス)
ミクロ経済学は、理論の枠組みを理解するのにけっこう時間がかかります。はじめはとっつきにくい印象を持つと思いますが、いったん考え方をつかむと、解答できる設問のパターンは一気に増えます。
マクロ経済学では、GDPの決まり方についてまなびます。
「マクロ経済学の全体像」
次の動画では、マクロ経済学の全体像を簡単にまとめております。
かんたんマクロ経済学(0)【全体像】[09:52]
(構成)
0:00 はじめに
1:20 財市場(GDP)
3:26 労働市場(賃金率、物価、失業率)
5:34 資産市場(貨幣と債券)
8:13 経済成長論
8:46 国際マクロ経済学
(訂正)
2:55の「GNI」は国民総支出ではなく、正しくは「国民総所得」です。
ちなみに「国民総支出」は「GNE」です。
(学習上のアドバイス)
ミクロ経済学と比べて、マクロ経済学は、「パーツごとにマスターしていく」のがいいと思います。
ミクロ経済学でもマクロ経済学でも、計算問題を解答するためには、ある程度は数学の基礎知識が必要です。ここでは、資格試験や採用試験で出題される数学の基礎知識を紹介していきます。
0-2.数学の準備
- 「微分と関数」(8:56)
- 「指数の計算方法」(7:51)
経済学を理解するうえで、「微分」のやり方を知っておくと便利です。前提として、「関数」について基本をおさえておきましょう。
「微分と関数」
次の動画では、微分の公式と「関数」の意味を紹介しております。
【経済学】数学の基礎(1)関数 [08:56]
(構成)
0:00 はじめに
0:14 3つの知識(関数、指数、微分)
0:35 微分の方法
2:32 グラフのイメージ
3:00 1次関数
4:08 2次関数
4:35 3次関数
4:50 関数を微分すると?
6:10 √を例に効用関数を描いてみる
7:40 指数についてまなぶ必要性
(学習上のアドバイス)
微分について数学的な考え方を理解することは難しいかもしれません。ただ、資格試験や採用試験などでは、機械的に公式にあてはめることで解ける計算問題が多く出題されます。
実際の計算は、「微分の公式」にあてはめておこないます。このとき、指数の性質について理解しておくと、解答できる設問のパターンが増えます。
「指数の計算方法」
次の動画では、微分の公式と「関数」の意味を紹介しております。
【経済学】数学の基礎(2)指数の計算 [07:51]
(構成)
0:00 はじめに
0:26 指数の計算方法
0:41 公式1【指数の足し算】
1:33 公式2【指数の引き算】
2:23 公式3【指数の掛け算】
2:50 ここからが大切!(具体例)
3:00 公式4【指数がゼロ】
3:59 公式5【指数がマイナス】
4:57 公式6【指数が分数】
5:35 前回の課題「Y=√X」を微分
7:15 まとめ
(学習上のアドバイス)
公式5(指数がマイナス)[3:59]と、公式6(指数が分数)[4:57]については、紙に計算プロセスを書いて確認することをおすすめします。
ここまでは無料の動画です。
今回 > 次回
(有料動画)
今回は有料動画はありません。
経済学の基本的な考え方については、以下の書籍もあります。これは中学の公民の基礎知識から説明をつみあげております。
(有料書籍)
『数式とグラフを使わない経済学の予習: (付録)数式とグラフの考え方 Kindle版』
今回 > 次回