(学習の目的)
「 国際収支 = 経常収支 + 資本収支 」という関係を理解してください。
海外との関係を考慮に入れる
- ここまでは、「海外部門は存在しない」と仮定して説明してきました。
- 国際マクロ経済学では、海外との経済的なやりとりを考慮に入れてモデルをつくっていきます。
- 海外との経済的なやりとりは、さまざまなものがありますが、これらをまとめて「国際収支」として集計します。
国際収支
一定期間内の一国全体の対外的な経済取引をまとめたものを「国際収支」(BP:balance of payments)といいます。
- 元の英語の「支払のバランス」という意味で理解しておくのがわかりやすいとおもいます。
- この「国際収支」は2つにわけることができます。
「財」などの「モノ」のやりとりが「経常収支」(current balance)です。
「資産」や「負債」などの「カネ」そのものやりとりが「資本収支」(balance of capital account)です。
国際収支の均衡
- この「経常収支」と「資本収支」の2つを合計したものが「国際収支」になります。
- これらの収支は、実際には「黒字」になったり、「赤字」になったりしますが、まずは望ましい状況として「国際収支が均衡」している状態を考えます。
- 一般的には、「国際収支」の均衡とは、「経常収支」と「資本収支」を合計したもの(国際収支)が、黒字(プラス)でも赤字(マイナス)でもない、「プラス・マイナス・ゼロ」の状態を示します。
(国際収支の均衡)
経常収支 + 資本収支 = 0
→ 為替レートの決定